便秘を解消すると大腸ガンやアレルギーの予防になる

大腸ガンは特に男性に多く発症する成人病です。 2012年に大腸ガンと診断された患者の人数は男性8万人、女性6万人だそうです。 統計によると、大腸ガンの発症は40歳を過ぎた世代から急激に増えているんです。 大腸ガンを引き起こしている理由は、人によって様々ですが、多くの場合、食生活を含む生活習慣の乱れが原因となっている場合が多いようです。 大腸ガンは遺伝性も場合もありますが、実は、遺伝が起因となって発症するケースは全体の5%ほどだそうです。 それでは、どんな生活習慣が大腸ガンを引き起こしやすくなるのか?

大腸ガンを引き起こすのは発ガン性物質

そもそも大腸ガンは、大腸の壁を構成している粘膜が何らかの原因でガン細胞化し、大腸の壁に深く広がっていってしまう病気です。 ですので、大腸の壁に発ガン性物質が接触する事によって発症しやすくなるわけです。 実は、私たちは気づかないうちに発がん性物質を口から取り込んでいます。 例えば、タバコの煙やアツアツな食べ物、また農薬や食品添加物には発がん性物質が含まれているんですよね。 このようなものが大腸ガンを引き起こす大きな要因子であり、これが大腸の壁をガン化させてしまうのです。

腸内環境がカギ?大腸ガンになりやすい・なりにくい

前項で、発ガン性物質が大腸の壁に接触する事によって大腸の壁がガン化する事をお話しましたよね。 本来であれば、発ガン性物質は有害なので、消化吸収される事なく便となって体外に排出されていきます。 しかし、便がスムーズに排出されない便秘の状態の場合はそうはいきません。 便秘になると便が排出されずに大腸内にとどまる形になります。この便の中には当然、発ガン性物質も含まれます。 このようにして発ガン性物質が大腸内に長期にとどまり、腸の壁に接触している時間が長いとガンのリスクが増加していくというわけです。 ですので、腸内環境が良いか、悪いかにが大腸ガンのリスクを左右すると言えます。

大腸ガンのリスクを抑える腸内環境とは?

前項で大腸ガンになりやすい腸内環境について触れましたが、大腸ガンのリスクを抑える腸内環境をどのように作ったら良いのでしょうか? それは、善玉菌を増やす事です。 ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、便秘を引き起こす腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内をキレイに掃除する働きをします。 また、適度な運動をすると、腸周りの筋肉が発達し、腸の蠕動運動(ぜんどう)が活発になります。 その結果、便が排出されやすくなり、便秘を解消したり、便秘になりにくい体質になっていくわけです。
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腸内菌が作る短鎖脂肪酸はアレルギーの改善に効果的

ヒトの腸内菌を顕微鏡見ると、お花畑の絨毯のようであることから腸内フローラと言われるようになりました。 腸内フローラは体に良い物質を作りますが、その一方で体に悪い物質も作ってしまいます。 ですから、腸内菌としっかり付き合っていくことによって、体に良い物質をたくさん作ってもらってほしいと思います。

短鎖脂肪酸とは?どのような働きが期待できるのか?

腸内菌が作り出す「体に良いもの」の代表格は短鎖脂肪酸だと思います。 短鎖脂肪酸は、今、世界中の腸内細菌の研究者から注目されている、人間にとって非常にありがたい脂肪酸です。 私たちの腸内には、良いものも悪いものも同じように入ってきます。 つまり、生きていく上で必要な栄養も入ってくれば、その一方で、生きていく上で必要としないもの、ウィルスや病原菌も入っていくるのです。 腸はそれら無数に入ってくる色々なものを、栄養として体内に取り込むものと、体に不必要だから排泄するものに仕分けしています。 しかし、何らかの原因で腸の元気がなくなると、栄養の消化吸収が悪くなったり、腸粘膜を弱らせて体に不必要な物質の侵入を許してしまったりします。 これが、下痢や便秘の原因になったり、食物アレルギーの原因になったりするのです。 そこで活躍を期待されるのが、短鎖脂肪酸です。 先にもお話したように、短鎖脂肪酸は腸内菌によって作られる脂肪酸ですが、この短鎖脂肪酸は弱ってしまった腸粘膜を修復したり、腸が元気に収縮運動をしたりするためのサポートをしてくれるのです。 ですから、短鎖脂肪酸が腸内菌によってたくさん作られれば、下痢や便秘、食物アレルギーの改善・予防になるわけです。

短鎖脂肪酸はアレルギーの「火消し役」

前項でも少しふれましたが、短鎖脂肪酸は食物アレルギーの改善・予防になります。 しかし、食物アレルギーにとどまらず、さまざまなアレルギーの改善・予防を期待できるのです。 ヒトがアレルギーを起こす原因は、血中に存在する異物に対して、免疫システムが過剰に作動してしまうことによります。 アレルギーのない正常な人であれば、免疫システムの要である白血球のT細胞がバランスを取れているため不必要に炎症を起こすことはありません。 T細胞には、攻撃性のあるキラーT細胞、キラーT細胞のなだめ役である、制御性T細胞があるのですが、アレルギー持ちの人は、制御性T細胞が少ないことが多いのです。 そのためキラーT細胞が大暴れして炎症(アレルギー)を起こします。 実は、短鎖脂肪酸は、このキラーT細胞をなだめる制御性T細胞を増やすことが分かっています。 ですので、短鎖脂肪酸がたくさん腸内菌によって作られると、制御性T細胞も増えてアレルギーが抑えられるのです。